内装工事って色々あるし、金額も妥当なのかしら…
この記事では、そんな疑問を解決します。
この記事のポイント
- 用語解説
- 見積の金額はどのくらい?
- 見積のチェックポイント
- まとめ
用語解説
内装工事は項目も多く、見積を確認してみると数量が多めに計上されていたり、誤った数量となっている場合があったりと要注意な工事です。最低限の用語理解と計算の仕方はチェックして見積に問題が無いか確認してみましょう。
床仕上げ材① フローリング
木質系の床仕上げ用板材の総称
フローリングは使用している材質により無垢材と合板に分類されます。
名称 | 基材 | 表面 | 質感 | 耐傷性 | 耐水性 | 価格帯(1㎡あたり) |
---|---|---|---|---|---|---|
無垢材 | 天然木 | 100%天然木 | ◎ | △ | × | 15,000円程度~ |
挽き板 | 合板 | 2mm程度に挽いた天然木 | ◎ | △ | 塗装の有無による | 12,000円程度~ |
突板 | 合板 | 0.3〜1mm程度にスライスした天然木 | 〇 | 〇 | 〇 | 8,000円程度~ |
シート張り | 合板 | 木目模様をプリントしたシート | × | 〇 | 〇 | 6,000円程度~ |
見積の数量チェックは下の計算式を参考にしてみてください。
フローリング床面積=延べ床面積×0.70~0.75(係数)
例)条件 延べ床面積100㎡の場合
100㎡x0.70~0.75(係数)=70㎡~75㎡程度
1室ごとの数量をチェックしたい場合は下の計算式を参考にしてみてください。
1室 床仕上げ面積=(内法一辺の長さ)x(内法一辺の長さ)
例)条件 寝室6帖 2.73m×3.64m 壁厚t160mm(0.16m) の場合
(2.73-0.16)x(3.64-0.16)=8.94㎡
床仕上げ材② クッションフロア(CFシート)
ビニール系シートの間に発泡塩化ビニールを挟んだクッション性のある床材
クッションフロアは性質上水廻りの部屋に使用される床材になります。トイレや脱衣室・洗面化粧室など
価格帯 1㎡あたり3,000円~5,000円程度
メリット
- 単価が安い
- クッション性がある
- 水や汚れに強い
デメリット
- 凹みやすい
- 耐久性に劣る
- 湿気が溜まる
- 熱に弱い
数量をチェックしたい場合は下の計算式を参考にしてみてください。
1室 床仕上げ面積=(内法一辺の長さ)x(内法一辺の長さ)
例)条件 洗面化粧室2帖 1.82m×1.82m 壁厚t160mm(0.16m) の場合
(1.82-0.16)x(1.82-0.16)=2.76㎡
巾木
床と壁の境目に取り付けて、納まりを綺麗に見せるための部材
価格帯 1mあたり350円~500円程度
見積の数量チェックは下の計算式を参考にしてみてください。
巾木数量=(延べ床面積-和室床面積)x1.25(係数)
例)条件 延べ床面積100㎡ 和室10㎡の場合
(100㎡-10㎡)x1.25=112.50m程度
一室ごとの数量をチェックしたい場合は下の計算式を参考にしてみてください。
巾木数量=(壁内法寸法+壁内法寸法)x2-室内戸開口寸法
例)条件 寝室6帖 2.73m×3.64m 壁厚t160mm(0.16m) 片開き戸W800(0.80m)の場合
(2.57+3.48)x2-0.80=11.30m
壁仕上げ材① クロス張り
壁や天井等に張る内装材 ビニールや布・紙素材のものがあります。
価格帯 1㎡あたり1,000円~1,500円程度
メリット
- 単価が安い
- 素材の種類・デザインが豊富
- 手入れがしやすい
デメリット
- 調湿性能が低い
- 色合いが単調
- 接着剤のシックハウス対策に注意
壁仕上げ材② 塗り壁
左官職人が刷毛やコテ・ローラーで仕上げる伝統的な内装
価格帯 1㎡あたり5,000円~7,000円程度(左官職人による)
メリット
- 調湿性能が高い
- アレルギー疾患などへの負担が少ない
- 職人の手作業により風合いが出る
デメリット
- 施工の単価が高い
壁仕上げ材③ 内装タイル
トイレや洗面化粧室などの水廻りにワンポイントアクセントとして使用されるケースが多いです。
価格帯 1㎡あたり20,000円~30,000円程度
メリット
- 耐久性・耐水性が高い
- 手入れがしやすい
- ワンポイント使用で抜群のデザイン性
デメリット
- 材料・施工両方の単価が高い
壁仕上げ材の数量チェックは下の計算式を参考にしてみてください。
壁仕上げ材 総面積=延べ床面積×2.50~2.70(係数)
例)条件 延べ床面積100㎡の場合
100㎡x2.50~2.70(係数)=250㎡~270㎡程度
一室ごとの数量をチェックしたい場合は下の計算式を参考にしてみてください。
1室 壁仕上材数量=(壁内法寸法+壁内法寸法)x2x天井高さ-建具開口寸法
例)条件 寝室6帖 2.73m×3.64m 天井高さ2.40m サッシ1500x1000 室内戸800x2000の場合 壁厚t160mm(0.16m)
壁面積 (2.57+3.48)x2x2.40=29.04㎡
開口サッシ 1.50x1.00=1.50㎡
室内戸 0.80x2.00=1.60㎡
壁仕上げ材面積 29.04-(1.50+1.60)=25.94㎡
天井仕上げ材 クロス張り
壁や天井等に張る内装材 ビニールや布・紙素材のものがあります。
価格帯 1㎡あたり1,000円~1,500円程度
メリット
- 単価が安い
- 素材の種類・デザインが豊富
- 手入れがしやすい
デメリット
- 調湿性能が低い
- 色合いが単調
- 接着剤のシックハウス対策に注意
見積の数量チェックは下の計算式を参考にしてみてください。
天井仕上げ材面積=延べ床面積×0.90~0.93(係数) 残りの0.10~0.07は壁厚
例)条件 延べ床面積100㎡の場合
100㎡x0.90~0.93(係数)=90㎡~93㎡程度
一室ごとの数量をチェックしたい場合は下の計算式を参考にしてみてください。
1室 天井仕上げ面積=(内法一辺の長さ)x(内法一辺の長さ)
例)条件 寝室6帖 2.73m×3.64m 壁厚t160mm(0.16m) の場合
(2.73-0.16)x(3.64-0.16)=8.94㎡
見積の金額はどのくらい?
内装工事の金額は、一般的な戸建ての場合、おおよそ150万円~200万円程度となります。
見積のココをチェック!!
内装工事のチェック計算式をまとめました。見積数量確認の参考になればと思います。
チェックリスト
- 延べ床面積 30坪100㎡のケース
- 床フローリング 延べ床面積×0.70~0.75(係数) 70㎡~75㎡程度 70万円~75万円程度
- 床クッションフロア 延べ床面積×0.10(係数) 10㎡程度 5万円程度
- 巾木 延べ床面積×0.90(係数)x1.25(係数) 112.5m程度 5万円程度
- 壁クロス 延べ床面積×2.50~2.70(係数) 250~270㎡程度 35万円~40万円程度
- 天井クロス 延べ床面積×0.90~0.93(係数) 90~93㎡程度 15万円程度
まとめ
今回は内装工事の用語解説と見積のチェックポイントをご紹介しました。基本的にメーカーや工務店はきちんと見積を作成する部署がありますので金額を誤魔化したり割増することは少ないと思いますが、自分できちんとチェックすることは非常に大切だと思います。
なお本記事においての単価はあくまで一般的な平均値であり、地域や土地の状況・周辺環境等によっても変わりますので、参考程度です。ご了承ください。